…以下は、1997年の秋に、私[当時22才]が、近い内に撮ろうと考えた、自主映画用の近未来の物語である。
…1999年12月31日、東京・中野
失業中の谷・城太郎[24才]は、公園のベンチで、マンガを読んでいる。
ある一本のヨンコマに目が留まる。
コンピュータのケタが1900年になると同時に、世の中が大正時代になってしまうオチ。
谷はマンガをゴミ箱に捨てる。
…寒い、金もない、仕事も見つからない、そうだ、わざと罪を犯して、南国で刑務をしよう!
谷は、コンビニへ行き、自転車を盗む…、
すぐに、持ち主らしき男が来る、
これで、自転車のバーコードをなぞられて、警察がくるな…。
…が、男は、謝って、逃げる。
すると、女がやってくる。
ありがとうございます、取り返してくれて。
女は自転車に乗り、去って行く…。
よし、今度は空き巣に入ろう、民家は気が引けるな、何かの店がいい。
閉店中の骨董品店の前
別に盗む気はないし、なんか怪盗みたいで、捕まった時も、カッコイイかもな。
谷は、忍び込めるところを捜そうと、裏口へ回り、塀を乗りこえる…、
?、何か臭うな…
窓から中を覗くと、アイロン台からケムリがでてる!
…数分後、店の前
谷は、店主と消防士に感謝されている。
…感謝されても、一文にもなりゃしない、よし、…強盗だな!
高級レストランの前
こんな所で、高い飯を食ってる奴らなんて、どうせあくどく儲けた奴らばかりだろう、邪魔してやれ!
谷は、店に入る…!
店内、クラッカーが谷に向けて弾かれ、頭上のくす玉が割れる…。
[来店1万人目、おめでとう!]
と書かれた、たれ幕が落ちてくる!
拍手喝采の中、店員が谷に賞金を渡し、
本日は、お好きなメニューをどうぞと言う。
…VIP席、谷の前には、うまい料理や酒。
もう、バカな事はやめよう、この金で年は越せる、その後は、また頑張って、仕事を探そう!
…テレビでは、ニュージーランドで、2000年問題は、何もなかったと、放送中。
…谷の自宅、寝ている谷。
…中野の夜景
テロップ
…その後、核保有国のコンピュータが誤作動し、世界は消滅した。