時は空暦1225年。世界は混沌としていた。
人類三度目の大戦を経験した我等は、その惨禍を反省し、世界の協和と共生を目指すため国際連合「ユニオン」を結成した。
世界は再生の一途をたどるかと思われた。
アジア最大の大国、アキヌがユニオンに対し反抗声明を掲示、それに伴い、アキヌと友好関係にあった小国がアキヌ側についた。
これにより世界は二分されてしまったのだった。それからの十年間、まるで泥沼のような戦いが続いていた…
アキヌ側では、アキヌ政府が危惧していたように、ユニオン側への復帰を訴える内戦が相次ぎ、アキヌ軍はこれを鎮圧するために人員を割くことを余儀なくされた。
そこにつけこんで、ユニオン軍がアキヌへの集中攻撃を始めたのだ。
アキヌはユニオン側への全面降伏を受諾。アキヌ政府は解体され、ユニオンの臨時政府が稼働した。
ところが、眠れる獅子とはよく言ったもので、予想だにもしなかった宗教団体の武力介入によりアキヌに滞在していたユニオンを殲滅、ユニオンにしてみれば大きな痛手となった。
ユニオンはすぐにでも対策の手をとりたいところだったが、相手が宗教団体であり、現にユニオン側にも同団体の信仰国が存在するため、手を出せずにいた。
空暦1339年。ある日ユニオン加盟国の小国、ベルに核弾頭が撃ち込まれ、ベルは壊滅的状態になる。
これを受けてユニオンはアキヌの信仰団体への宣戦布告をし、いざ世界統合のために動き出したのである。
お陰様で軍人は命張んなきゃなんねぇ…
まったく醜い世だよ…