……私は、ラウラ・ライ・マウア。
人間が住む世界とは別次元の世界、魔界に住む中級悪魔。
この魔界は、人間界と違って何でもありの世界。
殺人に窃盗に強姦……そんなの日常茶飯事。
秩序もなにも存在しない。
だから、この魔界で生き延びるには三つの事を頭に叩きこんでおかなくちゃならない。
一つ、情けをかけない事。
二つ、殺られる前に殺る事。
三つ、そして最後に、人を信じちゃいけない事。
だけど、そんな魔界でも一応は統率者がいる。
それが魔王様。
私が唯一、心を許せる方。
捨て子だった私を拾って下さった方。
何かあるたびに、私に目をかけてくれる、声をかけて下さる。
だから、魔王様の為なら私は何だって従える。
なんだって……。
Devil Diary
魔王様は、私に一つの頼み事をした。
尊敬してる魔王様の頼み事、断る理由は何もない。
魔王様のお役にたてるなら、私は何だってする。
150年前、天使が住む天界を乗っ取りに行った魔王様に大怪我を負わした、天使長ガンドール。
ガンドールは、魔界でも名の知れた『天界騎士団』の団長だった。
傷ついたボロボロの体で、魔界に帰ってきた魔王様を見た私はガンドールを酷く憎んだ。
私が殺してやる……そう思ってたのに……ガンドールは50年前に魔界との戦争で命を落とした。
そして今、ガンドールは人間として転生していた。
魔王様が私に頼んだ依頼、それは人間に転生したガンドールの暗殺。