七十七つ目の鐘〜後編〜

ゆうすけ  2008-05-04投稿
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彼は手術のかいがあって、一命は取り留めた。しかし彼の意識は戻らず植物人間になった。
一年が経ち、お祭りが始まる時期になったが彼の意識は戻らなかった。そして私は死ぬ事を決意した。
七十七つ目の鐘が鳴ったら私は死ぬ。そう決意してから七十六つ目の鐘が鳴った。私は彼が落ちた所に立った。そして七十七つ目の鐘が鳴った。すると信じられない事が起こった。植物人間のはずの彼が目の前に立っていた。
彼は私を導くようにゆっくり歩き出した。私も彼に着いて行った。そして辿り着いたのは、彼が眠っている病院だった。彼の病室まで行くと彼はすーっと消えていった。私は中へ入った。そこには彼が眠っていた。しかしいつもと少し様子が違った。彼は静かに起き上がった。そして言った。
「僕と結婚してくれないか。」
私は泣きながら答えた。
「はい。喜んで。」



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