「あの…アレ……いや、余り照れるとカッコ悪いか、…今暇?…いつの時代だよ……」
ブツブツと呟きながら、ハルは美樹とアキの部屋の前をうろうろしていた。
「もっと自然に…」
「ハル……?」
「!!!」
「どうしたの?」
いきなりの横からの声にハルは飛び上がってしまった。
白いシャツにミニスカートという、男所帯には刺激的な格好で蒼いプラスチックの籠を抱えたアキがこちらを見る。
「あ、れ、部屋からでちゃいけないんじゃ…」
階級が無いなど、軍人と認められなかったアキは捕虜として拘束する事が出来ない為、美樹の部屋に入る事になった。が、あくまでこれは軟禁であり、1人で出歩くのはご法度のはず。
「あ、うん。美樹ちゃんが別にいいって言ったから。大丈夫かな」
「大丈夫だと思うけど」
「コインランドリーって言うの…?洗濯してたの。美樹ちゃん結構だらしないんだね。パンツは毎日替えるのに洗濯は滅多にしないの」
籠から白い下着がはみ出している。美樹のか、アキのか、と考えた自分は相当のスケベなのか?
「入る?」
部屋の暗証番号を打ち込み、アキが尋ねる。
番号を一瞬でも覚えようとした自分はやはりスケベだ。