ハイブリッドワールド 第1話

182  2008-05-05投稿
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昨日までは普通の世界だった。
地球という星の日本という国に住む普通の17歳だった。


いや、「普通の17歳」ではないかもしれない。


17歳の少年ウラは2020年に導入された飛び級制度で17歳にして大学を卒業、今はエリート中のエリートで構成される特殊部隊に配属され日々日本を守っている。


でもそれは2030年5月3日までの話






















「とりあえず落ち着こうか俺」

ウラはそう自分に言い聞かせさっきまで自分はどこにいて何をしていたのか。今の状況を把握するためにも心を落ち着かせようとした。


さほど時間はたっていないし頭を打ったわけでもない。

ウラは比較的早くさっきまでの事を思い出した。




あ、そういや仕事の途中だった…。
何してたっけ……ビルの屋上に…犯人を追い詰めて…犯人は衛星を使ってテロを起こそうとしたイカレタ博士で…それで…


ウラは思い出した。犯人のことなんてどうでもいい。そう思えるほど重要なことを思い出した。


そうだ…俺は犯人ともみ合って…50階建てのビルから…「落ちた」…


ウラは体中至る所恐る恐る触ってみた。だがどこもなんともない。

とりあえず体はあるし息もしてる。思い出すべき事も思い出した。次は…今の状況の把握…


「どこだここ?」


真っ暗な洞窟?湿っぽくひんやりした空気と閉塞感、目を凝らすと岩肌も見える。


そこでウラはもう1つ重要なことを思い出した。

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