俺の名前は「拓也」。
泣き虫な俺は、いつも小さな事で泣いていた…
それは映画「タイタニック」であり、
それは寝起きに友達の顔を見た時でもあり、
仕舞いには冷たいコーンスープを買って大泣きをしていて…
そんな俺の後ろで小鳥は鳴いていた。
だけど泣き虫な俺にだっていつも近くで泣きやむまで一緒にいてくれる人くらいいる…。
母さんだ。
俺の母さんの笑顔は人を幸せにする…優しくて、温かくて、世界一の笑顔なんだ。
少しマザコンかな?
でも少なくとも、俺には世界一の母親なんだよ…。
そんな母さんとの話、
俺は仕事が終わり、新幹線のホームで待っていたんだ。
ちなみに俺は42才だ。
新幹線が来るまで時間があったから母さんにメールを送った。
「ママ、今日の夕飯は何?」
しかし何故か返信が返ってはこない…。いつでも急いで返してくれるのに…。
家に帰ると母さんは倒れていた。
ケーキを片手に握りしめながら…
そうだった。
今日は僕の誕生日だった。
…
僕は泣き虫だ。すげぇ泣き虫だ。
しかし涙が出なかった。信じられなかった。何も考えられなかった…
俺の母さんは…
死んでいた。
テーブルの上に一枚の手紙がおいてあった。
『れら』
死んで『れら』
…
涙が溢れ出てきた。
母さんはギャグが好きだ。