一寸法師

神様の親戚  2008-05-06投稿
閲覧数[626] 良い投票[0] 悪い投票[0]

むかーしむかし
っていっても僕が小2の時くらいだったかなぁ、その日の僕は一人ぼっちだった…。

それに、その前の日も僕は一人ぼっちだった…。






僕は三日前に親を亡くしていた。


僕はおやじが金曜日からの三連休、僕の大好きだった「セミ」を一緒にとってくれる約束をしてくれてた。



でもおやじはお袋と一緒に命をたったんだ…。


その時は僕自身全く信じなかった…。

だっておやじが約束を破る事は多々あった。

だから金曜も僕は一人でセミを取りにいった。







でも一人で行くと「セミ」自体がすごくでかく感じて、それに「セミ」が長くいきられない事も知っていたから…怖くって取る事ができなかった。







でもこれじゃダメなんだよね?






これから僕は一人で生きなくてはならないんだよね?







セミの鳴き声が俺の胸にぐっと届いた。







その時独特な鳴き声のセミに目がいった。
そのセミの大きさに、恐怖感などなかった。
そしてそのセミを手に取り、
そのセミは僕のテリトリーで…







『ツクツクホウシ、ツクツクホウシ、ツクツク法師、ツクツクホウシ・・・・・』










私は涙が止まらなかった。小さな俺にとって親との時間はセミの命程の短い思いでであった。それでもおやじやお袋やこのセミは、俺に関わり、俺の人生の支えとなってくれた。だから俺は生きていけた。
ねぇ辛くても支えはちゃんとあるんだね・・。
















家に帰った僕は、



その「セミ」に、





『一瞬法師』と名付けた。



投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 神様の親戚 」さんの小説

もっと見る

コメディの新着小説

もっと見る

[PR]


▲ページトップ