吸血鬼〜疑惑〜

黄粉  2008-05-06投稿
閲覧数[344] 良い投票[0] 悪い投票[0]

サキは動かない。

「サキ?・・・・サキ!!」

不思議だった。あんまり悲しくない。前にもそんな感情が・・・。

「ふっふふ・・・・」

何故か笑いが込み上げてくる。こんな時には笑えないハズなのに。



あははははっふふっはははははっ




サキは目を覚ました。何時間眠っていたのだろう。窓には相変わらず欝陶しい紫外線防止フィルムとカーテンが被さっている。ユラが私を?

「ユラ?いる?」

臭・・・っ生臭い・・・水族館?な、訳ないか。

「サキ!」

ビクッ!後ろにはユラがいた。


・・・・・・!?

「ユラなんか家が生臭いよ?」

「え?なんもないよ。」

ユラはそういって、外に水をくみに行った。


なんてあどけない・・・。記憶喪失のせい?


「うわあああぁっ!」

外からユラの鋭い悲鳴と、動物の唸り声が聞こえた。

「!!ユラ!」

サキは剣を片手に急いで外にでた。

「あ・・・、サキ・・・。」

ユラは血を流していた。初めて出会った時のように。そして横には尻尾に大蛇の付いた、狼がいた。つまりモンスター。

「ユラ!」

もう痛い思いはさせたくなかったのに・・・!あいつ・・・、ぶっ殺してやる!!

「うわああぁっ!!」

狼はユラに牙を突き立てようとする。


瞬間、狼はばらばらになっていた。剣は血に濡れ、血がユラとサキの肌に赤いはんてんをつくった。

「サキ・・・つ、強いね・・・?」

ユラは震えている。だめだなぁ・・・また嫌われる・・・。まだユラと会って少ししか経ってないのに。私、怖いでしょユラ?



投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 黄粉 」さんの小説

もっと見る

ファンタジーの新着小説

もっと見る

[PR]


▲ページトップ