希美は硬直したが、すぐに謝った。
「いいよいいよ。俺たちそういうんじゃなかったから。単純に写真好きの仲間だった」
活き活きした表情で、白いワンピースやビキニ、制服やちょっと高価そうなドレスまでを着こなしている。
この人がまさか亡くなっていたとは希美は予想していなかった。
「生きていればちょうど3年生かな。最後の年。」
「私なんかが部員になっても大丈夫なんですか…」
「負けず劣らずってとこかな、この…」
アキの両手が顔に触れ、メガネが外された。
「メガネを取れば」
アキが目の前にいる。
今なら。
「アキ……」
「ん?」
心臓が早すぎてうまく喋れない。
「あ…………」
「あーやっぱりキレイだ。はっきりした顔立ちだから写真によく映える」
―?あ。そういうことか。
私は被写体としてしか見られていないのか。―\r
思いながらも希美は必死に笑顔を繕う。
「笑顔もいい、そうだ。今度この写真の海に行かないか?」
―それは被写体の私を連れてくだけってこと?それとも―\r
「行きましょ!ここスッゴい綺麗だから羨ましいなぁって思ってて」