距離に負けない程
愛し合っていると思ってた。
「ずっと一緒だよ」
「いつでも会いに行くよ」
何て交わした約束は、いつの間にか煙草の煙の様に漂って消えて行った。
こうなる事は
最初から決っていたのかな?
やっぱり内心では
「上手く行きっこない」って思ってたのかもね…。
案外、別れの言葉は
冗談交じりに笑って言えた。
涙は出なかった。
あれから8年。
私も、もうすっかりあの頃とは変って大人になった。
高校を卒業して、社会に出て早5年。
色んな事を経験して、色んな人と出会っては別れ、沢山の事を学んだ。
時の流れに追われて、知らない間に大人になって行けば行く程に、貴方の影は薄れて、過去の遠い記憶の一部でしか無くなる。
それでも、時々街ですれ違った人の横顔に、一瞬ドキッとしたり、夢の中で貴方に出会った時に、今更だけど実感するの。
『貴方は私の人生において、すっごく大切な存在だった』
ってね…。
"未練"何て言葉は嫌い。
"後悔"って言葉も嫌い。
だけど、気が付けば知らないうちに貴方の影を何処か探してる自分がいて…。
どんなに時が経っても、どんなに誰かに愛されても、私の中の貴方は消えないの…。
今、何処で何をしてるかも分らない貴方を想ってる。
ねぇ、「運命」なんて信じてないけど、もし本当にあるのなら、いつかまた会えるよね?