啓吾と源二は城の中に入った。城の中ではパーティーが行われていて人が大勢いた。
「で、姫(怜)は見つかったか?」
「あ〜、何処にいるかわかんねぇよ」
さすがにこの人ごみの中で探すのは困難だ。
『只今姫様がお見えになりました!!』
と、男がマイクの前で言う。城の中にいるものは皆階段を降りてくる姫を見ている。
「ほ〜ぉ、あれが姫か」
「みてぇだな。じゃ、ちょっくら行って来る」
と、言って啓吾はその場から離れた。
「姫様、ご機嫌はいかがですか?」
怜と話している女性が言う。
「えぇ、いつもどぉりよ」
「最近、物騒な人がいますので気を付けてくださいね」
「分かってるわ」
と、姫が話していると姫の肩を誰かが叩いている。怜は、振り返る。
「こんばんわ」
見るとそこには、啓吾が立っていた。
「あなた・・・誰?」
怜が問う。
「まぁ、とりあえず別な場所で」
と、言って2人は外に出た。
「貴方は一体誰なの?」
「誰って・・・。あぁ、記憶が無いんだな」
「?」
「俺は、啓吾だ。御前を連れ戻しに来た」
怜はキョトンとして啓吾を見る。
「連れ戻すって・・・?」
「御前の身の回りで、何か起きなかったか?」
啓吾が言う。
「そぉいえば・・・、さっき人とぶつかった時電気が走ったような・・・」
記憶が抜かれても
能力はまだ残ってるのか・・・。
「よっし、じゃー行くぞっ!」
と、言って啓吾は怜の手をグッと引く。
「やめてっ!」
「ん?」
「私、あなたなんて知らない。関係ない!だから、ココから出て行ってください!」
「ふぅ・・・、しょうがねぇなぁ・・・」 啓吾は、右手に力を込める。そして、怜の腹にこぶしを入れた。怜は、気を失って倒れた。
「おい、啓吾。そんな事していいのか?」
源二が歩いてくる。
「しょうがねぇだろ。こいつ頑固なんだよ」
「あー、そぉかい」
そして、啓吾と源二は怜を連れてスィークレット・カムパニーへ向かった。