山を下りながら、私はミイがまだ生きてた頃、何かにとり憑かれたかのように人を殺していた時の事を思い出した。
「ねぇ見てよこの顔。ウケるーハハハッすごい歪んでるー」
憎い人間を殺し、生首を見ながら見えないナニカに話しかけていた。
「キャハハハハッ!死ね、死ね!死ね!!」
生きた人間を生きたまま刺し殺した。
「ううぅ・・・、やめて、あ、りさ、ご、めん・・・謝るから・・・・ぐはっ!!!」
苦痛に呻き、謝り泣き続ける友人を笑いながら刺す。
「ごめん・・・なさい・・・ううぅ、誰か・・・・・・、助けて・・・」
あらかじめ生かしておき、苦痛を長引かせてから殺した。
私は、霊を成仏させるために生きていたのに
私がユウレイみたいだよ・・・・。
ミイ、こんな私が好き?ごめんね。私・・・・
「逝かないでよぉ・・・。」
きっと罰が下ったんだ。
最終的にミイは死んだ。
もっと一緒にいたかったなぁ・・・私・・・もう無理、だよ・・・こんな私でゴメンなさい・・・。
この村を調査していた警官が、刃物を持って泣いている少女を発見した。その少女は、なんらかのショックで、何も話せなくなっていた。
少女は、連続惨殺事件の犯人として、逮捕された。
少女は、生れつき妄想癖、精神に問題があり、幽霊(幻覚)が見えた、と昔から言っていたと両親は話している。
「やだ〜怖いニュース〜」
「マジヤバくね?アハハハハ」
「あたしらには関係ないけどね〜」
昼の街は、人の話し声に溢れていた。
だけど、私の姿はどこにも無かった。