Room 6

FANG  2008-05-13投稿
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ボロボロの日記を閉じた

クローゼットの中には、服が一着も無かった
あるのはこの日記のみ

考えられる事は夜逃げ等で無くなった。
それだけだった。

明は日記を読み終えた後、先に洋室を調べていたらしい
僕が考えている間にベッドをひっくり返したり布団をめくったりと、テキパキしていた。



だけど、何も無かった…

ただ、さっきから僕の足元にある箱にはまだ触れなかった
明が捜してくれる中、雰囲気的にやばい箱を開けるのは自己中だ


「なんかあった?」
わざとらしい感じで言った
「あぁ。」
「そっかぁ…。」



「えっ?」
信じられない返答に戸惑った
「見ろ。」
明が汚い物を触ってしまったような顔をしながら拾った
「手…!?」

ちぎれた手
いや、腕…といった所か
断面からは赤い綿がはみ出していた

「これ………なんだ?」
明が言った

「明………それと…………。」
腕の事は忘れたい その一心で箱を出した
「これ、見つけた。」
明がハッとした
「おっ!何々?中身はなんだ!?」
明も話題を変えたいのだろう

箱を開けた







ギョロッ とした目が僕を向いた
男の子の人形が入ってる…!


よく見ると、腹部から赤紫と黒が混じった綿が飛び出していた
まるではらわたの色

更に左腕がもがれていた


目は片方潰れていて、その形は神から罰を受けた人みたいだった

さっき明が拾った腕を付けてみると見事に合った

箱の蓋(ふた)の裏に、文字が刻まれていた

かの\、ネ に 抗い
自ら   背負う  


月宛 かの もの 貢ぐ
神 に





謎の文
とりあえずメモをした

箱は、洋室の端に置いた


洋室を後にし、ダイニングキッチン、リビングに向かった










後ろから

カタッ

と音がしたのを知りもせずに



続く

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