僕は君の未来を永遠(トワ)に。<22>

麻呂  2008-05-16投稿
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『所で未來。何でオーディションを途中で辞退したの?!』


僕にとって、もう触れて欲しくない話題について、彼女はジョッキを片手にさらりと言った。



『ま、まぁ、あれは‥‥その‥つまり‥ちょっとしたトラブルで‥‥‥。』



言い訳位、考える余裕が欲しいよ。
まさか、う〇こを漏らしそうになったなんて言える訳がない!!



『ぷっ‥‥。未來って‥昔から、ちょっと人と違ってて、面白いヤツだよね?!変わってるって言うか。』



『それって喜んでいいのかな‥???』


いくらエリカちゃんがハッキリしている性格とは言え、



初恋の人に言われると、ちょっと傷付く今の言葉。



『でも、あたしは好きだよ。未來みたいな不器用なヤツ。』


彼女の笑った顔が、めちゃくちゃ可愛いと思った。



一杯しか飲んでいないビールよりも、



十七年ぶりの君の笑顔が益々可愛く見えた事が、



僕の心に酔いを回す―\r





『ありがとう。僕も今日は、エリカちゃんに再会出来て、本当に嬉しかった。』


僕がそう言い終えると、彼女は深い溜息をつき、こう呟いた。





『あたしさ、ちんちくりんのハゲオヤジと付き合ってんだ。』

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