?崖淵斜陽館?

亜樹  2006-05-10投稿
閲覧数[650] 良い投票[0] 悪い投票[0]

この館は魔物が住まう崖淵斜陽館でございます。
本日のお客様は『3つ』でございます。
では、又後でお会い致しましょう。

雨あがりの公園で、ベンチに座ろうか、座るまいか迷って居る男が一人。

後ろから、背の小さな中年男性が、声をかけた。

「どうしたんですか?悩み事ですか?」

男「ええ、ちょっと」

中年「相談に乗りますよ。但し、願いは3つ迄ですが…」

男「貴方は悪魔ですか?3つの願いだなんて」

中年「いえいえ、悪魔では有りませんよ。」

男「じゃあ、誰なんだい?何処から来たの?何が出来るの?」


中年「私は、オールマイティな天使です。神の元から参りました。何でも叶える事が出来ます。」

男「そりゃあ、有り難い、では早速金持ちにして貰おうかな。」


中年男性の姿が薄れて行く。


男「おい、待ってくれよ。3つまで夢を叶えてくれるんだろ。」


消え行く中年男性
「先程、既に3つの質問と言う願いに応えて居ります。では…」


男は、消え行く中年男性を見送りながら、つぶやいた。

「ひっかけだな。ヤッパ、アイツは悪魔だわ」と、男が座った、公園のベンチは、やはり冷たかった。

如何でございましたでしょうか。
崖淵斜陽館、次の、お客様は貴方かも知れません。


i-mobile
i-mobile

投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 亜樹 」さんの小説

もっと見る

SFの新着小説

もっと見る

[PR]


▲ページトップ