猫〜猫と少女〜

黄粉  2008-05-17投稿
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(私なんて死ねば・・・・・。)


そうだよ。もう私は話すコトが出来ない。なんなら死んだ方が―――――飛び降りたら楽になれる・・・・。

「何してるんだ!!!」

後ろから医者に取り抑えられた。私は驚きと怒りでめちゃくちゃに暴れた。

(やめて!離して!私は、私は・・・)

「私は死ななきゃだめなの!!!!」

やっと声が出た。

グサッ!

「ぐぅっ!」

医者はうめき声をあげて、倒れた。

「?」

見ると、私の手にはあの時の包丁が握られていた。

確か・・・確かここに来た時に取られたはずなのに・・・!



私はパニックになった。

「あ、あ、あぁ・・・・!」

もう人は殺さないって・・・・言った、のに・・・・。

「うそだ・・・」

そのまま私は床に倒れた。















「先生ー?終わりました?・・・きゃっ!」

そこには、倒れた亜梨沙を見下ろし、血だらけの猫を抱いた少女がいた。




少女は黙って部屋から出て行った。





看護婦は、ただ立ち尽くしているしか出来なかった。







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