僕は君の未来を永遠(トワ)に。<24>

麻呂  2008-05-18投稿
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『どう?!未來。あたしに幻滅した?!』



少し上がり気味の目尻と、綺麗にカールされた長い睫。



彼女は、動物に例えて言うなら猫だ。





『まるで幻滅して欲しいかの様な言い方だね。』



今日の僕は、何時もの僕ではない様な気がした。



何時もの僕なら、こんな嫌みを込めた言い方はしないから。




『未來みたいなタイプには、今のあたしの話を聞かせたら、幻滅されるかなって思って。』



そう言った彼女の言葉に、



彼女らしくない弱気な一面を見た―\r





『実は僕ね、エリカちゃんが初恋の相手だったんだよ。』



彼女は一瞬、驚いた顔をして、



僕の顔をじっと見つめた。





『未來‥‥も?!』


彼女の言葉に、僕も驚いた。



何と、エリカちゃんの初恋相手は、この僕だと言うのだ。





『いや‥‥これは驚いたな。まさかエリカちゃんの初恋相手が、この僕だなんて‥‥。』



僕は動揺して、震える手を隠す為、



持ちかけた烏龍茶の入ったグラスをテーブルの上に置いた。




『本当よ。未來は、あたしの初恋相手だった。』




彼女が優しく笑う。


その笑顔は、あの時のまま――





―――“先生ぇ〜!!未來君がオシッコ漏らしましたぁ〜!!”―――\r



そう叫んだ、あのコは隣の席だったエリカちゃん――



“未來君、泣かないで――”



“うっ‥うっ‥ふぇっ‥えっ‥‥ぐしゅっっ‥‥うん――”



“あたし、一緒に保健室付いてってあげるから――”



“うっ‥うっ‥ヒック‥‥う‥‥ん――”





小学校一年生の時から―\r



気の強い女の子だったエリカちゃん―\r



でもそれ以上に、心の優しい女の子だった――



その日から僕は―\r



君に恋をしてしまったんだ――

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