その後、巨大な音を聞きつけた町人たちが教会にやってきて、二人を見つけた。
 叫ぶように泣くアイサを人々があやすが泣き止まず、その内にアイサをずっと探していた家の者たちがやってきていた。
 彼はやはり、戻ってはこなかった。
 その日のうちに、彼を彼の家に―――教会に埋葬した。
 アイサはその間、片時も彼の傍を離れなかった。
 涙も嗚咽も止まることはなかった。家の者が連れて返ろうとした。
それでもアイサは彼の傍を離れようとしなかった。
 姉のように、妹のように、恋人のように。
 ずっとずっと、傍にいた。