『奈央ちゃんかぁ。いい名前だね!!
なんか素直そうで、可愛いじゃん、聖人!!』
革ジャンの男性が言った。
この先輩が新谷先輩で――
『聖人には、こんな可愛い清純そうな女の子、もったいないんじゃないのか?!』
続くは、スーツ姿の男性。
そしてこっちの先輩が大沢先輩―\r
『でもね、俺は結構お似合いだと思ってるんですよね!!』
サトル君も笑顔で付け加える。
『‥‥んで?!俺と奈央は、新谷先輩と大沢先輩の車、どっちに乗ればいいっすか?!』
サトル君の言葉をはぐらかす様に、聖人が言った。
『聖人照れてる?!お前はやっぱ、めんこいやっちゃ!!』
革ジャンの新谷先輩が、聖人の髪を、くちゃくちゃってした―\r
あは。聖人可愛い。困った顔してる。
大沢先輩、サトル君も笑ってる。
新谷先輩も―\r
大沢先輩も―\r
見た目は怖そうだけど―\r
話してみたら、全然違って、優しかった――
『所で聖人。どっちの車に乗んのよ?!』
大沢先輩が冷静に、本題に入る。