リリーは不思議そうな表情で、尋ねた。
「ロイ君は『破壊した奴らと仲間ではない』と答えた。わしが見た者達との関係には触れていない。つまり、『僕はその黒い男達がどういう奴らか知らないが、少なくとも破壊した奴らとは関係が無い』という意思表示をしたのじゃよ」
「あ、なるほど!」
ルイスとリリーは納得した表情で、頷いた。
「…あの、そういう説明は本人がいない所でした方が…」
ロイは苦笑しながら、ベットの上に座り込んだ。
「まあ、よいではないか。それより、リリー様達はこれからどうなさるおつもりですか?」
「とりあえず、先生達を捜しにもう一度町に戻ってみるわ」
それを聞いて、ロバートの表情が曇った。
「…危険ではありませんか?」
「でも、お世話になった人たちなのよ。このまま生死も分からずに引き下がるなんて、私にはできないわ」「…そうでございますか…」
ロバートは一つ大きく息を吐いた。
「立派になられましたな、リリー様…。分かりました。それなら私はもうこれ以上言う事はありませぬ」
「ロバート…」
「た、だ、し!そこな二人!」
ロバートはびしっと二人を指差した。
「リリー様を必ずや守り通すように!よいな!?」