それは
輝く「真珠」のように…
それは
月が生んだ「希望」のように…
ねぇ健ちゃん・・・
あの時の空を・・・
まだ覚えていますか・・・?
10月18日
私はカエラと言う名で夜の町の女王とも呼ばれるほどの女を演じていた。
そんな私は近々ビデオに出てみないかと誘われていた。
この日の私は少し興味もあり、レンタルショップでビデオを借りた。
そこのショップでは三本借りると安くなると聞き、私はなんでも良かった思いから、ドラえもんを借りた。
その夜の私は一人、借りたAVでいろいろと勉強をしていた。二本のビデオを見終わったがまだまだ眠りにつけなかった。最近の私は全くをもって眠れない…。
私はふと借りるはずのなかったドラえもんを見た。少しだけだけど、私は子どもの頃に戻れた気がした。
私は小さい頃に親を亡くして親戚のおばさんに育てられ、とても嫌な思いをした。誰も支えなどいなかった。この夜の世界に入ってからも何も変わらなかった…。
私は涙で画面を見ることができなかった。
ピンポーン
私は涙を手で拭い、玄関へ行くと、みしらぬ男の人が立っていた。
それが少なくとも私の人生を変える出会いであった。
『あのぉ〜隣の者だけど、先ほどお財布を落としましたよね?』
「あ!私の・・・ありがとうございます・・・・」
私はお礼を言いドアをしめようとすると
「どうしてそんなに金があるんですか?」
カエラ「…」
「どうしてあなたは泣いてるのですか?」
「俺となりの部屋の健二。なんか俺すげぇ気になるからいつか俺の部屋に遊びに来てください。」
(なんだよあいつ)
私はあぁ言うやつが嫌いだ。
この日の私は最後までドラえもんを見ることなく、眠りについた。
つづく