「私、結婚する」
長い沈黙のあと元彼女から告げられた言葉。
頭の中は理解を示さず、目の前の映像が歪んだ…
彼女と出会ったのは約9年前にさかのぼる。
俺は19歳、工場勤めのモッサイ男。
彼女は19歳、短大生で肌は黒く、金髪。あの時で言うコギャル。
二人が出会ったのは意外な展開だった。
俺は都内の寮に地元から連れてきた友人と二人で住んでいた。元々その会社には地元の友人が多く、自分も紹介で入社した。
その友人の中に彼女と付き合っていた人がいたんだ。でも付き合い始めたばかりで、彼女は遊び人だったので色々カマをかけて、彼氏は浮気の確認をしてた。 そしてそのカマかけを俺がすることになった。
設定は昔、ナンパした男が電話をかけて遊ぶ約束を取り付ける。こんな内容だった。
電話をかけ、手慣れた感じで話をしていくと、彼女は誰ともわからず食いついてきた。
その時点で友人は別れを決めたことを俺に告げ、あとは好きにやってといわれた。
そして彼女にはまた電話すると告げ、電話をきった。そのとき電話が楽しかった自分にきずいた。