俺は指差した方見て、震えた。Cの首にはCがしていたベルトが巻かれてて、天井の水管から首吊りの形でぶら下がってたんだ。
「うわぁぁぁ」
俺らは叫びながらトイレから飛び出して、暫く固ってた。
とりあえず、警察に連絡して公園の街灯下のベンチに座って警察が来るのを待った。
B 「何で?何があったの?マジあれ五右衛門だったんじゃ…」
俺 「辞めろよ。そんな訳ない」
その時、俺は見てしまった。トイレからゆっくり出て来る大男を。そいつは、噂の五右衛門そのものの容姿で、長い髪の毛がベタリ顔に張付いてて、顔は見えない物の、手にはデカい鎌みたいなのを持ってた。
俺は金縛りに合ったように、目を逸せなかった。
そしたら、そいつが顔をゆっくり上げてこっちを見てきた。それで顔をハッキリ見てしまった。
どす黒い肌で、口が耳辺りまで裂けてて、黒目がちな気味の悪い顔。
ニタニタ笑いながら、暗闇の中にノソノソ消えてった。
それから直ぐに警察が来て、俺らは事情を聞かれた。
その公園は、それから閉鎖になって利用出来なくなったけど、五右衛門の噂はその事件のせいもあって、益々広がった。それで、今では有名な心霊スポット。
あれから5年経つけど、今でも五右衛門の気味悪い顔とCの恐怖で狂った様な顔が忘れられない。
今でも夏になると、あの閉鎖になった公園のトイレで自殺者が出るという。
多分、五右衛門の仕業…。