僕、椎名敬太は昨日風邪をひいた。
最初はすぐに治るかと思ってたけど、今日の朝、体温計で計っても、治っていなかった。おかげで学校にいけなくなった。
「すぐ治るよ。」
お母さんはそう言っていた。
僕もそう思ってた。
「大丈夫・・・だよ・・・」
だけど、頭痛はひどくなるし、ねてても貧血みたいになっていた。
「・・・痛い・・・。」
「なんか言った?」
いきなり母が部屋のドアを開けた。
「なんでもない・・・。」
だめだ。迷惑かけちゃ。
お母さんは家事で忙しいから・・・
僕は堪えなきゃだめだ・・・昔から堪えることがキライだったけど、今は堪えなきゃね・・・。
「そう?」
母はドアを閉めた。
「・・・っ」
痛みはすぐ消える・・
そう思い続けていたら、痛みが薄れていった。
そして、僕は眠った。その時、体が楽になった気がした。
――――おやすみ。