星の蒼さは 63

金太郎  2008-05-25投稿
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ハル、西沢、狩野の三人は海中で圧倒的不利を強いられていた。

水陸両用WW。
地球の七割を占める海。
これの攻略は急務であった為、最も初期に開発されたWWだが、今でも海中に於いては無双の性能を誇り、難攻不落と名高い、欧州最重要拠点ジブラルタルを陥落させたのは、水陸両用WWを使用した補給線の分断と後方攪乱による物が大きいという。

ハル達を囲む水陸両用WWレインは当初7機。決死の攻撃で5機まで減らしたものの狩野の零も既に右腕をなくし、ハルも白兵戦で刀を失った。
水中を縦横無尽に泳ぎ回るレインに完全に主導権を握られている。

「隊長!このままじゃ……!」
「ぐむ……」

さすがの狩野にもこの状況を打破する策は浮かんで来なかった。

「だらしないね!京一。“鬼狩野”の名が泣くよ。全く!」

いつもの調子で割り込んで来たのは西沢だった。
西沢は今回も大暴れだった。倒した2機のレインも、西沢が倒したものだ。

いつも口調の乱暴な西沢は、しかし、今回は優しく言った。


「仕方ないね……あたしが命張ってみせるよ。京一、卯月……上手く合わせなよ」


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