五日後…。
ようやくエリナの傷も完治に近づいた頃。二人は街に買い出しへ出掛けていた。「今日も重い…」
ユータが両手いっぱいの荷物を運びながら弱音をはく。
「だらしないぞ?これも修業?」ミホシは気にした様子もなく歩く。
ユータも自分のせいでエリナを傷つけてしまった事をわかっているので、反撃はしなかった。
「あ、そ〜だ」ミホシが手をポンっと叩く。
「そろそろ荷物持ちも慣れただろうから、ちょっと探検に行こっか」
「はぁ???そんないきなり…でも…また力が暴走するかも…」
「そのために行くのよ??あんたがエリナを守らないでどぉ〜すんの?」
「……」ユータの頭の中に、包帯を巻いてベットで休むエリナの姿が横切る。
「ついでにモンスターを退治できれば…?…ふふふ」ミホシの考えをユータはすぐに悟った。
「んじゃ私は、酒場で仕事を見つけてくるから、後はよろしくぅ」ミホシは走って行ってしまった。
「ちょっ???荷物は??…はぁ…」しかたなく荷物を宿の主人のところまで運び、部屋に運んでおいてもらった。
やることもなくなったユータは一人街にでかけた。
（俺が…もっと強ければ…）拳をにぎりしめながら街を歩いた。
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