いくら叫んでも、起きない自分の死体。
このまま僕は死ぬという事になるのか?
「・・・」
恐ろしくなった。
死体の前でへたっていたら、母が部屋に入ってきた。
「敬太?大丈夫?」
母は僕に近づき、僕のおでこに手をあてた。
「お母さん!」
気付いてほしかった。だが、振り向いてすらくれなかった。
「あ・・・、冷たい・・・。」
母は僕(の死体)の異変に気付いたらしい。
「お母さん!!ここだよ!振り向いてよ!」
呼びかけるが、母は、玄関にある電話の方に、走って行った。
「あぁ・・・、ヤバイ、俺・・・!」
玄関からは、母の鳴咽を漏らしながら、医者に電話をしている声が聞こえた。