「いいナ」レイがもう一度私に確かめた。私はこくっとうなづく。そして、私は札を、レイは本を構える。ティクモは相変わらず現れてはくっついている。一向に減らないのか、次から次へと現れる。レイは何も言わない。私も黙っていた。「……」「……」しばらくの沈黙。気まずい空気が流れた。私はいい加減いら立ち、レイに言った。「ねぇ、まだなの?」レイは答えない。何かを待ってる?私はレイを見た。魔力をためてる。「……おい」「へ?!」私は飛び上がった。だっていきなり話かけてくんだもん!「何馬鹿面して突っ立ってんだ。まだ、終わっちゃいない…!」レイは相変わらずティクモの発生元を見ている。少しすると、ティクモが現れなくなった。もしかして、これて全部?わぁ、有り得ない。一体何匹いるのよ〜(>_<)「ふん、かなりいるナ」「あわわ……」もうびびりまくってる、私。レイはというと、面白そうに指を鳴らし、呪文を唱えた。「スパーク・弾」あ、そうだ、札!私は慌てて札を投げた。札が電気玉に変わる。レイの放った無数の電気玉と、私の出した電気玉が合わさる。そして、無数にいるティクモに命中する。ティクモたちは次々と消えていく。皆、闇魔法界に戻ったのだ。私たちの仕事は終了した。私はその場にペタンと座り込む。いつの間にか、レイが隣にいた。レイは歯を出し、にやりと笑っていた。「ヒッヒッ、だらしねェ」だけど、物語は始まったばかり。こんな私とレイを暖かく見守って下さいね!