仕事を終えた私とレイはミムに報告し、自宅に戻った。(レイとサクは一緒に住んでます)家に入ると、レイは自分の部屋に入って眠ってしまった。レイは魔法を使うたびに魔力を消耗するため、よく寝ている。私もなんだか今回は疲れていた。私も寝ちゃおうかなぁ…。が…。ジリリン、ジリリン。電話が鳴った。横になっていた私は面倒くさいと思いながらも、起き上がった。そして、受話器を握る。「もしもし」私は当たり前のように言った。電話の相手は…。「もしもし、サク?」「!その声は、クミさん?」私は声が裏返ってしまう。電話の主はレイの学生時代のクラスメート、花松久美―クミのものだった。「うん、あのね…レイにもうすぐ、大会があるからそのつもりでね、って伝えといてくれる?」「大会?は、はい分かりました」私はうなづいた。大会?一体なんの?レイが起きたら聞いてみよっと。「あの〜サク?」いつまでたっても何も言わない私にクミが心配して話かける。「はっ、はい」「大丈夫?大会の手紙が届く頃だから、見といてね。それじゃ…」電話は切れた。ていうか、私クミに心配されちゃったよ。反省、反省。仕事に疲れてんだな、やっぱり。あ、そういえば、手紙。私は歩いて手紙を取りに行く。案の定、レイ宛てで手紙が入っていた。私はレイの部屋のドアに手をかけた。一応、声をかける。「入るよ〜」「……」何も言わない。やはり、寝ているのだ。私は無言でドアを開け、レイの机の上に手紙を置いた。