｢被害者の遺体はこちらです｣そう言って竹松警部は、土田宮を喜多の遺体のもとへ案内した。
｢こちらです。喜多博さんで間違いありませんか？｣
｢間違いありません。喜多君です｣
｢そうですか…。ところで、被害者があなたの会社の秘密情報を売っていたという話を聞かせてもらえませんか？｣
｢はい。最近、我が社が進めていたあるﾌﾟﾛｼﾞｪｸﾄがあったのですが、そこに使われる予定だった我が社が開発した新しいﾃｸﾉﾛｼﾞｰを白根ﾈｯﾄが発表したんです。もちろんそのﾃｸﾉﾛｼﾞｰは極秘にされていました。それ以降我が社のﾃｸﾉﾛｼﾞｰつまり秘密情報ですが、それを白根ﾈｯﾄが発表するようになったのです。｣
｢なるほど。それでなぜ喜多さんが情報を売っていたとわかったんですか？｣
｢我が社の情報を誰かが白根ﾈｯﾄに売っていると悟った私は調査しました。すると一昨日、情報を扱っていた山根という社員が喜多君に金をつかまされて情報を教えたと自供しました。そして喜多君をﾏｰｸしました。すると昨晩白根ﾈｯﾄに彼が入って行くのを確認しました。なので今日彼を呼び出し話を聞こうとしたのですが…｣
｢彼は殺されてしまった｣
｢そうです｣
｢なるほど。わかりました。こをまたお話を伺いに行くかと思いますがその時はまたお願いします｣｢はい。わかりました｣
そう言って土田宮は部屋を出て行った。
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