星の蒼さは 64

金太郎  2008-05-28投稿
閲覧数[429] 良い投票[0] 悪い投票[0]

「合わせるって……」

ハルが聞き返すのを待たず、西沢のWWは海底目がけて突進していった。
その先にはポセイドン級の潜水艦がある。

「卯月!お前も続け!」

狩野もそれに合わせ海底を目指す。
レイン達もそれに気付き、一斉に追い掛ける。
殊に先頭を行く西沢に対しては集中砲火が浴びせられ、みるみる西沢の零は鉄塊と化していく。
ハルは悲鳴を上げた。

「隊長!……伍長が!伍長が!!」

「無駄…ジジ……を叩か……ず…つい…きな!……ガガ――」

乱れた通信の中に西沢の怒声が交じる。

「卯月、西沢伍長を…優子を信じろ!」

数十m先を行っていた西沢機がポセイドン級に取付いた。
そして再び怒声が響く。

「急浮上!!急ぎな!ぶっ飛びたいのかい!?」

弾かれたように反応したハルと狩野も急浮上を開始する。
全速力で3機を追っていた5機のレインは当然反応しきれず、海底に置き去りにされる。

彼らがハル達を追い掛けようと浮上する体勢をとったその時だった。

一瞬、稲光のような閃光が暗い海を照らした。

一拍おいて想像を絶する衝撃波が海を吹き飛ばし、掻き分けてレインの群れに喰らい付いた。



投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 金太郎 」さんの小説

もっと見る

SFの新着小説

もっと見る

[PR]


▲ページトップ