日常茶飯事? 〜11〜

梨希  2006-05-13投稿
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「こ・・こにひっこしてきたひと よろしく・・・」

「続けて?」

「ココニヒッコシテキタヒトヨロシク」

「吉本新○劇だったら全員ズッコケたぞ。」

やっぱりダメだった・・・。も〜っ。ここまできたのにぃ。

「んじゃぁ、今度、もう1回、仮名入力にしてやってみるからね。」

「カナ!?カナさんか!!」

「ほら、画面見る。」

あ゛ぁ。不覚。カナさんの事を忘れていたわ。
お兄ちゃんは大人しく画面見てくれてるから良かったけど、
『カナさんがどうかしたのか!?』とかになってたら
また、酷くめんどくさいことになっちゃうからね。
そりゃあもう。
若白髪で髪の毛埋め尽くされちゃうくらいめんどくさいことヨ。

 こ こ に ひ っ こ し て き た ひ と  よ ろ し く

「ここに引っ越してきた人、よろしく!」

「そうそう。まぁ、仮名入力にして打てばいいだけの事だったんだけどね。
それにしても誰だろ・・・こんな暗号よこしてきたの。」

「やっぱスゲェな!蓮!こんな暗号解いちゃったよ!」

「アハハ。お兄ちゃんがヒントくれたからね。まっいーじゃん解けたんだから。
散歩、行こ。」

「そだなっ!!」

「ちょっと探検行ってくるー!」

「分かったーーー。」

答えたのはお母さんじゃなくてお父さんだった。
お父さんの方がよかったかもしれない。お母さんだと
「ダメダメ!この辺りの事知らないんだから、
 ヘンな人にさらわれたりしたら・・・」
ってなる。まぁ、これが本当の親の言うことなんだろうけど、
子供にとっちゃ余計なお世話だ。
お兄ちゃんもいるし、ヘンな人にあってもお兄ちゃんの
全力疾走には絶対だれもついていけないから。

「蓮!いこうぜィ♪」

「はいは〜い。」

穿き慣れた、薄汚れたスニーカーを穿いて、
ドアを開けてくれてるお兄ちゃんを通り過ぎる。
ドアを閉めると、お母さんが顔を出さない間に
ちょっと離れたところまで2人で小走りした。

「おい!」

「!」

「ん?なんだ?」

突然後ろから声が聞こえたからビックリした。
振り返るとそこには。

見覚えのある、男の子がいた。



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