瑠「えッ!!」
あたしが言うと,
秀「俺なァ,お前に一目惚れした…入学式の時。でも,性格もまだわかんねぇし…だからその時は諦めた。」
諦めたって…ずっと,入学式の日カラ,出会ったあの日カラずっと思っててくれたの??
秀「なのに,お前って奴は…性格まで良くてさァ。その時カラ,ずっと好きだったんだぞ。お前は知らないだろうケドなァ。」
秀は顔を真っ赤にして言った…
ずっと思っていてくれたの??入学式カラ,もう七ヵ月も経ってるよ…
あたしが涙目になっているのを見て,秀は抓っていたあたしの頬カラ手を離した…
瑠「ずっと,ずっとあたしを思っていたの??あたしだけを…」
秀は落ち着いた眼差しで,あたしを見て,あたしの髪を撫でながら言った…
秀「そうだよ??だってお前しか目に入らねぇし…」
秀がいつもと違う…優しい。優し過ぎるよ秀…涙が出ちゃうよ…
瑠「秀…優し過ぎるよぉ…いつもからかってくる癖にぃ…」
声を震わせながら言うと,秀はまたギュっと抱きしめた…
秀「好きな奴には…ちょっかい出したくなるもんなんだよ!!俺さァお前の笑ってる顔が,1番好き…だから,笑っててな!!俺,絶対幸せにするからさ…悲しい思いさせないカラ…だから俺の側にいてな」
秀が言い終わる頃には外は薄暗くなっていた…部活をしている生徒の声も聞こえなくなっていた…
瑠「うん…あたしも,あたしも秀を幸せにするよ…だから秀も笑っててね」
あたしが言うと,秀はあたしを胸から離し,背の低いあたしと目線が同じになるように,膝を少し曲げた。
秀「可愛いこと言うなよ,馬鹿//でも,嬉しかった…ずっと一緒にいような!!」
秀は,ニコッと子供みたいな笑顔を見せた。あたしは,秀のその笑顔が好き…
瑠「うん!!」
こうして始まった二人の付き合い。
今日は,中学生になって初めての冬でした。