…
美波…なんで泣いてんだ?
ていうか…体が…
冷たい
ここは…
咎忌町の…
そうか…
僕…美波を外に出したあと…力尽きて死んだ
なのに何故まだ意思は…ある?
そうだ…伝えなきゃ…
「ぁ…ぇ…。」
声がでない
「お願いっ!喋らないで…!それから…!死なないで…!?」
無理だよ…
体が動かないし…
痛みも感じない
「ゴ……メ………ン………ネ…。」
「!?」
そうだ…メモがあったな………確かビンとかオラクルTetraについてとかが書いてあるメモが…
僕は目で、自分のポケットの方に美波を向かせた
「これは………!?」
よかった……
これでいい…
後は美波が…頑張ってくれる…
「宇佐原君!」
ここは…?…暗いな…。
けど、温かい
なあ……
明……
いるんだろ…?
「遅かったな…。」
「ごめん……美波に希望を託してきた…。」
「んじゃ…ぼちぼち行きますか。」
待てよ…明…
どこに行くんだよ
「ハラショー、俺達がした事は正しかったのか?」
「わからない…。」
「でも…。」
僕は知った
「…でも?なんだよ…?」
「僕達がやった事が正しかったかどうか決めるのは僕らじゃない。」
「これから未来を歩く人達が、正しいか決めるんだ……。オラクルTetraが美波の手によって世界に知れ渡れば…、僕や明みたいな道を歩む人がいなくなるさ…。」
明は同情し、笑った
「…だといいな。」
「どこに続いてるんだ?この道は…。」
「きっと………。」
誰かの手によってその人の未来を壊す
そんな事があってはならない
絶対に
これから続く未来の為にも
人を拒絶せずに手を取り合う
僕はそんな未来が
あるといいな…
そう思う
「ニュースをお伝え致します、今日、咎忌町で三人の遺体を発見、調べた所、オラクルTetraの研究員と一般人だと判明、操作本部はこの事件な真相を調べていく模様。」
END