ヤハウェの地、要塞と化した白亜の城。この世界で1、2を争うほど広大な城だ。
「以上が、今回の任務内容だ。すみやかに捕縛しこの国まで連れてくること。」
上司らしき男がそう告げるとがたいの良い髭面の男、スタークウェザー(スターク)は1つ頷き立ち上がった。
「任務にはトラヴィス、ポッドマン、ジェフを同行させる。」
それを聞いたスタークは片眉だけ上げ明らかに不満そうな顔つきになった。
「揃いも揃って無口野郎ばかりですね?…こりゃつまらない任務になりそうだ…」
上司の男は悪態をつくスタークをなだめると、トラヴィス、ポッドマン、ジェフの資料を渡した。
スタークは3人の噂くらいは耳にしている。
取っつきにくい性格に彼らの扱う特殊な武器、『噂話』を聞くだけあって3人の実力を疑うことはなかった。
骸骨のような不気味な機械をメインの武器とするトラヴィス。
その名前のとおり背中に大きなポッドを背負う『歩く弾薬庫』と呼ばれる奇人ポッドマン。
端正な顔立ちにモデルのようなスタイル、しかし戦闘となると特殊なグローブをつけ狂ったように敵を食らう狂人ジェフ
スタークの元にはいわゆる『濃い』やつらが揃ったのだ。しかし実力は本物、スタークはしぶしぶと了承した。