酒場の街を出てから、三日目、三人は丘の上でテントを張って、野宿を始めていた。「ユータ…体調はどう？」
エリナがユータの腕輪を見ながら、話かける。
「う〜ん…今は…１０％の力になら制御できるようになったんだよぉ?でも、ミホシさんが言うにはまだまだらしくて、契約者…つまり、エリナさんがいないと本当の力は発揮できないんだって」少し照れ臭そうに、空を見る。星がキラキラと輝いている。
「私が……」あの時のユータの顔が頭を過ぎる。
（私の力が…あの力を制御…）
「……エリナさん？」
「ご、ごめん?ちょっとぼ〜っとしてた?うん?私でよければ力になるよ?」
片目をつむって見せる。
「んじゃ、今日はもう寝るね?おやすみ」
「おやすみなさい」エリナはミホシのいるテントの中に入って言った。
「ふぅ〜…なんか…ドキドキする?」頭を掻きながら、空を見た。空一面に広がった満開の星空に一つの星が流れた。
それから五日後…三人は木を組み合わせて作られた外壁に、守られるように作られた村に着いた。
「ここが…モンストの村」三人が入口に足を踏み入れた瞬間。村の中から聞こえてきた、物の破損音に、三人は駆け出して行った。
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