僕は君の未来を永遠(トワ)に。<27>

麻呂  2008-06-02投稿
閲覧数[393] 良い投票[0] 悪い投票[0]

* * * * * *

僕達は、カラオケボックスを後にした―\r


『ねぇ、エリカちゃん。今日はもう帰った方がいいよ。』



勿論、彼女と飲んだのは今日が初めてだったし、



彼女が決して酒に弱いとは思えなかったけれど、



とにかくさっきから飲むペースが早過ぎると思った。



『ええ〜〜。まだいいじゃん。あたし達、お互いに両思いだったってコトが判明したコトだし。あはははは。』



彼女は全然、悪びれた様子も無く、屈託が無い笑顔を僕に見せる。



『明日もお互い仕事だし、今日はもう帰ろうよ‥‥ね???』



なんとか彼女をなだめながら、



まるで小学生の子供を諭すかの様な口調で僕は言った。



『嫌よ。だって今日は、あたしと未來の十七年ぶりの再会じゃん。

それにあたし達がお互いに初恋の相手だったっていうコトが、今初めて分かったというのに。

未來は全然ロマンチックじゃないよね。
つまんない。』





ツマンナイ――



彼女にそう言われたからという訳ではないが―\r



少しグサッときた。


何でだろう。



そんな言葉―\r



今までに女のコから言われ慣れてた筈なのに―\r



『此処は札幌でしょ?!君は札幌市内に住んでるからいいけど、僕は小樽。

終電に間に合わなかったらヤバいしさ。』



もうちょっとマシな断り方が出来ないのか。



女のコを目の前にして、僕はやっぱりダサイ男だと思った。




『何か‥‥気持ち悪い‥‥‥。』



そう言って、彼女は突然その場にしゃがみ込んでしまった。




『エリカちゃん大丈夫?!だから飲み過ぎだって言ったじゃん。』



僕は彼女が心配になり、思わず彼女に合わせて、その場にしゃがんだ。





『‥う゛っ‥‥。』


『えっ?!ちょ‥ちょっと待って!!』


非常事態かも――



『エリカちゃん!!こ、此処は、ちょっとマズいって!!

あ、人が沢山見てるし、その‥‥あ‥あっ‥‥あ〜〜〜っっ!!☆☆☆☆☆』

i-mobile
i-mobile

投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 麻呂 」さんの小説

もっと見る

恋愛の新着小説

もっと見る

[PR]


▲ページトップ