「なっ!?」
三人がそう叫んだ瞬間、ロザラムは素早く剣を抜いて、ロイに斬りかかった。
「っ!」
ロイは危うくその剣をかわすと、剣を抜いて体勢を立て直した。
「やるな!」
ロザラムはロイに再び襲いかかると、一気に剣を振り下ろした。
「ちぃっ!!」
ロイはその攻撃を自らの剣で受け止めたが、ロザラムの力は予想以上に強く、上から額の辺りまで剣を押し込まれてしまった。
「ロイ!」
ルイスとリリーは剣を抜いて、ロイを助けるべく、ロザラムに向かって行った。「ふん!」
ロザラムはそれを見て一旦ロイへの圧力を弱めると、素早い動きでルイスとリリーの攻撃をかわし、まずはルイスに向かって猛然と剣を繰り出した。
「うわっ!」
ルイスはニ、三回刃を突き合わせたが、そのスピードに耐えきれず、思わず後ろに下がってしまった。
「馬鹿め!」
その瞬間、ロザラムの剣がまるで弾丸のように猛烈な勢いで、ルイスの胸の辺りを襲った。
「どりゃああ!」
ロイはルイスの胸に剣が突き通る前に、自分の身体をロザラムにぶつけて、それを防いだ。
「ふっ!」
ロザラムは何事も無かったかのように、崩れた体勢を素早く元に戻すと、にやりと笑った。