俺、巧の特殊な能力とは、予知夢だ。
子供のころからよく夢を見て、はっきり覚えていることが多い。
そして、その夢のほとんどが予知夢だ。
まあ、色々苦労もあるが秘密の能力で自分や周りの人の役にたてばとプラスに考えている。
俺の予知夢には、特徴があり、強く思えばその未来が見える。俺は、まだ彼女の未来を見たくなかった。嫌な未来なら嫌だからだ。
学校のホームルームも終わり、高校生活1日目が終わった。
先生が教室を出たら、同じ中学からの親友の山瀬広幸、ヒロが俺の側に来た。
すると、教室のドアが勢いよくあき、一人の男子が入ってきた。
そして、俺の方、正確に言えば、隣の彼女の所に来た。
彼は、彼女と違いすごく背が高く、大人と子供みたいだった。
「みらい、大丈夫か?帰るぞ。」
彼女は、小さくうなずき、彼が彼女の鞄を持ち、教室を出て行った。
教室は、二人の関係等について、騒いでいた。
でも俺は、ヒロの言葉等も耳に入らず、二人のことを、いや彼女のことを考えていた。