ドンドン好きになっていく自分がいる。
そりゃそうよね、憧れのアラタといるんだから当たり前だ。
でも…………。
アラタ『いずみさんはいい年の取り方してるね。魅力的だから。』
いずみ『もう褒めすぎだよぉ。年上をからかうのはやめて。』
アラタ『本気だよ!』
ドキッ!一瞬時が止まった気がした。
意味深な言葉…。
いずみ『アラタはそうやっていつも女の子を口説くのね。』
あれ?冗談なんだけど外したみたい…。
アラタ『…………。酔ってる?いずみさん。』
いずみ『うん、ちょっと。でも大丈夫!』
アラタ『また会いたい。』
えっ?嘘でしょ?
いずみ『今、何て言ったの?』
アラタ『また会いたい。今日は送るよ。』
もう頭の中がテンパる。これは何なんだろう?
アラタは遊びで言ってるの?それとも本気?
まさかね…。
私たちはタクシーに乗った。行き先は私の家。
まだ結婚してる事は言ってなかった。アラタの真剣な眼差し…これが物語るものは…………。
アラタ『次いつ会える?』
いずみ『また会えるの?』
あっ、とっさに本音が出てしまった!
アラタ『いずみさんをもっと知りたい…。』
いずみ『夢みたい…アラタにそんな事言われるなんて。』
アラタ『夢じゃないよ。信じてもらえないだろうけど、そーゆーの慣れてるし。』
またまた意味深な解答。からかわれてるのかな私…。
アラタ『これ、俺の携帯番号だからいつでも電話して。仕事中は出れないけど、終わったらかけ直すから。』
信じられない…こんな事ってある?
いずみ『うん。』
タクシーは目的地に着いた。
いずみ『今日はごちそうさま。…ホントに連絡していいの?』
アラタ『待ってるよ。』
そう言ってタクシーは走り去った。
また会える!
家の玄関へ入ろうとした時、携帯が鳴った。
相手は旦那だった。
何もなかったかのように家にいると嘘をついていた…。
ごめんなさい。会っただけとは言え罪悪感があった………。
続く…。 3話完結