俺は、ヒロと家に帰りテレビを見たりして、1時に寝た。
ハァー。俺は、目が覚めてすぐにため息をついてしまった。やはり、彼女隣の席の井波みらいの夢を見てしまった。
昨日、帰りに迎えに来たやつと仲良く一緒にご飯を作っていた。
俺は、彼女のことは、何もない。この変な気持ちもごまかそうとした。
「ヤバイ。遅刻だ〜。」俺は、学校に遅刻しそうになり、走っていた。
あれから、二度寝をしてしまい本当に遅刻寸前になってしまった。
学校前の公園についた時、彼女、井波みらいの姿があった。
俺は、一度無視しようとしたが、気になり、声をかけた。
「どうしたの?学校、遅れるよ。」
彼女は、俺に気が付きこちらを見てすぐにうつむいた。
「どうしたの?隣の席の天井巧だけど、分かる?」
彼女は、小さくうなずき、鞄からメモ帳とペンを取り出した。
そして、小さく可愛い字で『木に子猫がいる。』と書いた。
そうだ、彼女は話が出来ないんだった。
木を見ると子猫が降りられないでいた。
俺は、上着を脱ぎ、木に登った。
彼女は心配そうな顔で見ていた。
子猫を抱き、下に降りて彼女が子猫を抱きしめた。
その時の彼女の可愛い笑顔を俺は、一生忘れられないと思った。