ロイはそう言って、ロザラムを睨みつけた。
「はは、おかしな事を言うなあ。僕はここの騎士だよ、ロイ君。ちゃんと習得の許可だって得ているし、使う許可も貰ってるよ。…まあ、それが明確な敵対行為に出た相手のみという規定はあるがね」
ロザラムはおかしそうに笑った。
「じゃあ、死んでもらうね」
「!」
三人はその言葉に、一気に青ざめた。
そして、ロザラムは剣を振り下ろした。
その瞬間、闇の塊から青白い幕が放たれ、三人を包み込んだ。
「くそぉっ!」
その幕がいとも簡単に創った障壁を破ったのを見て、ロイは頭を抱えた。
「畜生!こんな所で!」
「っ!」
ルイスは悔しそうにその闇の塊を見つめながら叫び、リリーは震えながら目を閉じて歯を食い縛った。
「終りだ!」
ロザラムがそう叫んだ瞬間、闇の塊が爆発し、ロイ達を覆っていた幕は消え去った。
「何だと!?」
ロザラムは驚いて、辺りを見回した。
「あ、あれ…どうしたんだ…?」
ロイ達は何が起こったんだといった表情で、お互いを見つめ合った。
「やれやれ…どうやら、魔法の腕だけは錆び付いておらなんだようじゃの…」
「!」
突然後ろから聞こえてきた老人の声に、三人は驚いて振り向いた。