もう言い逃れは出来ないと私は観念し、皆に事情を話そうと決めた。
「実は…この神社…」
「神社が…?」
「…………なの」
「えっ?何だって?よく聞こえない、大きな声でたのむよ」
「だから…ここは、私の家なの……」
一瞬、皆の時が止まる。うまく理解出来ないらしい…最初に口を開いたのは林田君だった。
「夜桜の親は神主をやってるんだ…すごいな!」
「………ハッ…」
しばらく放心状態だった山田君は我に帰ると、やや興奮気味だった。
「なあなあ、って事は、もしかして、今年の夏祭りは夜桜が巫女の浄めの舞をするのか!?」
「うん…だけど今年が初めてだから失敗するかも……」
「大丈夫だ、まだまだこれから練習したらいい…時間はある」
浅川さんが優しく微笑みかけてくれた…何だか凄く嬉しい…
「うん、頑張るの!!」
「わ…私も応援してますから…」
「皆…ありがとうなの」
「………あ」
林田君が何かを思い出したような顔をした。
「どうしたの?」
「…もう学校閉まってるだろ?」
皆が揃って頷く…
「カバンは?」
あ………。
「あ〜〜〜〜〜〜!?」
最後は何だかドタバタに
なっちゃったけど、掃除は早く終わって、なかなか面白いメンバーに出会えた。これから学校が楽しみになった。