「ううん〜。確かに一度は大きな島を邪魔されずに見てみたいとは思っていたよ。」
「しかしなビル」
腕を組み、考え込むモートル
どうしても博士に行ってほしいのか、すかさずビルが言った。
「モートル博士ひっとしたら大きな発見があるかもしれないのだぞ?」
「一研究者としてワクワクしないのか?」
「あなたは昔言った。」
「私が理事をしているキャンパスで教授をやらないかと誘ったらあなたは研究者は現場にいてこそだとね。」
「そこに調査すべきものがあるからだと。」
「あの時の言葉ただの断り文句だったのかね?」
「うぅーん。」
モートル博士はさらに考え込む。そして。
「わかった。わかったよ。行こう。」
「本当かね?」
「ああ。ただそんな大きな島私1人じゃとても無理だ。研究スタッフの私の生徒達も連れて行く事になるが。」
この時モートル博士には少年のように笑みが浮かんでいた事にビルは気付いた。「もちろん何人でも構わないよ。」
「出発はいつになる?」
「そうだな、これから研究所にもどってみなに話して、それから準備などもある。」
決まったとなればさっきとはまったく態度変わってまるで小学生が遠足に行く前のような口振りで話すようになった
「一週間後ではどうかな?」
「わかった。」
「じゃあ一週間後に島に向かう為の船を出すからその場所と時間を後程私の秘書に連絡させるよ。」
「わかった。」
「ではまた」
「ああよろしく頼むよ。」そして無事依頼する事に成功したビルは笑顔で博士を見送る
博士の方は来た時に比べ大股で、足取りは軽い様子で出て行った。
この博士は世界的にはそこそこ有名な生物学者であり、最近ではワニや熊などの捕獲などをやっては研究をしていた。
そして先程博士に依頼
したまさに大富豪と言うしか他に言い様がない人物であり、常に金を増やす事ばかりとしている男。
この2人の関係は以前から博士にちょくちょくこうやって依頼をしては研究費寄付するという事をしてきた。
果たして博士は他のみんなを連れて行く事ができるのだろうか?
そしてその島には一体何が待ち構えているのだろうか?
2章に続く