−ーおかしい。
レーヴェは考えていた。あのいつも強気なハルがなんの抵抗もせずソルジャー達に連れていかれいる。あの程度のソルジャーならレーヴェはサルナン人の特殊な力を使わずして倒せるだろう。しかし、ハルがまったくの無抵抗な状況がレーヴェを葛藤させていた。
そして次の瞬間、ソルジャー達のうめき声が聞こえてきた。
「グフッ」
「ガハッ」
見事だった。不意をついて最初の一人の顔にきれいにウラケンが入った。さらに、驚いたもう一人がハルを取り押さえようと来たところを腹部にまわしげり。
下っ端とはいえソルジャーを二人、一瞬で倒した。
「さあ、あとはあなただけよ」
「ふん、今回は忠告だけにしておこうか」
「忠告?」
「そう、お前の父親が大きな犯罪を王都で犯した」
「犯・・・罪?」
「しりたければ自分で王都まで来ることだな」
そう言うと3人のソルジャーはヘリに乗って帰っていった。ハルはしばらくそこを動かなかった。
「ハルさん」
「レーヴェ・・・・」
「このことはダルクさんと相談しましょう」
「そう・・・ね」
ハルの顔色から父親のことを考えていることが伺えた。
「悩んでも仕方ないか」
ハルはそう言ってレーヴェと一緒に家えと歩きだした。