ワーキング・プアからの脱出 10

楽園 海風  2008-06-07投稿
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その女性教師の言い分は、おそらく授業態度の悪さにより、成績が悪いと言われたのでしょうが、この当時の通信簿は相対評価で、上位5パーセントが5評価というように決められていたはずです。それなら、授業態度だけで学年最高位のテスト成績を収めている児童の成績を3評価にしていたのは、不当評価と言う他ありません。先生の気持ちも分からないではありませんが、人の好き嫌いで成績を決定していたのは如何なものかと思います。その証拠に、3年生になって、担任教師が代わった途端、私の成績は5評価と4評価ばかりに成りました。ただし、体育の成績は悪く、運動会の徒競走はいつも周りの走者がゴールしてから暫くしてゴールに辿り着く程、足は遅かったのです。
そんな運動音痴な私でしたが、4年生の夏休みに、水泳教室に2週間通い、全く泳げない金槌だった私が、終了検定で205メートル泳ぎ、それ以来運動が好きに成りました。不思議なもので、それまで遅かった足が、泳げるように成った自信からか、クラスで1番速く走れるように成りました。私の足はどんどん速くなりました。小学校5年で50メートルを8秒3、小学校6年で7秒2、中学2年で5秒9と6秒を切れる程速くなり、陸上部の短距離走者にも負けませんでした。小学校4年から器械体操、水泳、陸上、サッカー部を掛け持ちで参加する程、運動大好き人間に変身していました。運動会では徒競走も障害物競争も無敵で、いつも1番を取れるように成りました。
なぜ、小学校時代の話を持ち出したのか? それは、それまで何をやらしても上手くできなかった運動音痴の私が、泳げるように成ったと言うきっかけと自信により、全ての運動ができるように成った事を知って欲しかったのです。
人間は変われます。1つのきっかけで、それまで苦手にしている事でも、ある日突然大好きに成り、気が付けば、最も得意な事に成っている事さえあります。しかし、きっかけは待っていても、向こうからやって来る訳ではありません。苦手と思うものがあれば、まずは苦手でも好きに成る事です。好きに成れば、どうすればもっと上手くできるように成るか考え、上手くできるように努力するようになります。誰しも嫌いなものを上手く成ろうと努力するはずがありません。騙されたと思って、私を信じて、無条件に好きに成ってみてください。 つづく

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