「ギガウイングアロー!」「ちっ!」
ロザラムの剣から放たれた風の矢を、ロバートは障壁で弾いた。
あれから一進一退の攻防が続いていたが、ここに来てロバートが押され気味の展開になっていた。
「全くタフな奴じゃのう…魔法勝負でここまで出来る者はそうはいまい。お主、何故その力を良き事に使わぬ?」
ロバートは肩で息をして、額の汗を拭いながら、尋ねた。
「…あんたには関係無い事だ」
「そうかえ?同じ騎士であった者としては、お前さんが何故このような行動に出るのか…いや、違うの…何故このような行動を取るようになったのかに興味が尽きぬがの」
「…!」
それを聞いた瞬間、ロザラムの表情が歪み、大地を揺るがす程の魔力を身体の内側から放出させた。
「貴様…それ以上言ったらバラバラにしてやるぞ…」…いかんな…―\r
その様子を見たロバートは、渋い表情になると、二人の戦いを固唾を飲んで見守っている三人に目をやった。
これしかあるまい―\r
ロバートは一つ大きく頷くと、三人の方を向いて、剣から闇のエネルギーを三人の足下に放出した。
「えっ!?」
三人は驚いて、足下にある闇の輝きを放つ魔法陣を見つめた。
「これは…まさか、ターン!?」