婆ちゃんへ…
学生だったあの時、思春期の悩ましいあの時を助けてくれた婆ちゃん。
社会人になったばかりの時、誰よりも親身になって社会の現実を身をもって知って、その矛盾な話を聞いてくれた婆ちゃん。
いつも迷惑かけてしまっていたね。
でもあの時、婆ちゃんはいつもこう言ってくれた。
『そんなもん大丈夫だ、お前なら大丈夫。前を向け、ひたすら走れ。お前なら前に行ける』って
俺に元気をつけてくれた婆ちゃんが倒れてしまった。元気が取り柄だった婆ちゃん。
つい『年が年だからって』言葉が出てしまったよ。
俺は俺が死ぬまで婆ちゃんは生き続けると思ってたんだ。
馬鹿みたいな話だけどホントにそう思ってたんだよ?
でも俺が資格を取りに行ってる最中に嫁から電話があったんだ。
婆ちゃんが天国に行ったって…
悲しかったよ。だって先々週に婆ちゃん病院でさぁ
『人の心配より自分の心配しろ』って言ってたじゃん。
めちゃめちゃ元気だったのに
なんで??
1番心配しなきゃいけないの自分の身体じゃんかぁ?
資格をとって立派な姿見せたかったのに、もうすぐ嫁との間に子供が生まれて
『抱っこしてやってくれな?』って俺が言ったら婆ちゃんさぁ
『わかってる』
って言ったじゃんかぁ??
忌引もらって主張先飛び出して婆ちゃんに会いに行ったよ
婆ちゃん冷たくなってたよ。あんなに温かかったのに…
あの時、手肌で、心で婆ちゃんの温かさ感じてたのに、もう冷たかったよ。
葬儀が始まって婆ちゃんの白黒の写真見て涙が溢れて、ちゃんと見れなかったよ。
箱に入った婆ちゃん。眠ってるみたいで何度も何度も、
『ドッキリでしょ?婆ちゃん勘弁してよぉ〜。もう起きてよぉ』ってさ、何回も何回も言ったけど婆ちゃん起きなくてさ。
リアル受け入れられなくてさ
婆ちゃんがさらに小さい箱に入った時にやっと天国に言ったって事がわかったよ。
遅いよな俺。婆ちゃん。ごめんな。
葬儀全部終わった今日。俺、婆ちゃん家に行ったよな。
婆ちゃんは白黒だったけど笑顔のままだった
婆ちゃん、俺、頑張るよ。
婆ちゃん今までホントにありがとうな。俺、頑張るよ。
だからまた話、しような。
その度に婆ちゃんは俺に言ってくれると思ってる。
『お前なら大丈夫。お前ならいける』ってさ…