ここは魔物が住まうと言う崖淵斜陽館でございます。
本日のお客様は『乳母捨て』でございます。
ここは、ロケットの中…
一人の若い男性と、一人の歳老いた老人が乗って居る。
広い宇宙空間を何日も、ハイパー移動を繰り返しながら、ある星を目指して居る。
若い男性は、パイロット。
遥か彼方の地球から、1万光年離れた、乳母捨て星へと、向かっていた。
予定では、一ヶ月で到着の予定、後一週間で到着の予定である。
パイロットの男性は無言、口を聞いてはいけない規則に成っている。
老人は、知っている。
もはや、地球に戻る事が無い事を…
只、無言で進むロケット。
老人「乳母捨て星かぁ、其処で寂しく、くち果てていくのかぁ」
溜め息がほとば散る。
やっと到着した、乳母捨て星。
ロケットの窓から見た景色に老人はびっくり。
何と、地球が無くした自然と、温暖な景色。
老人達の歓迎パレードが、用意されていた。
老人を降ろしたパイロットが一言つぶやく。
「後何年したら、自分も、此方に住めるのかな」
彼は、自然も無い荒れた大地を直している、厳しい司令下の元、只、働くだけの地球へとロケットを寂しく飛ばすのだった。
如何でございましたでしょうか。
次の、お客様は貴方かもしれません。